小学生の勉強法、学年によって変えることが大切です
「小学生は毎日どのくらい勉強すればいい?」
「家庭学習は何をすればいい?」
「子どもに『勉強しなさい』と言っても、なかなかやってくれない……」
小学生のお子さんを持つ保護者の方から、このような相談を受けることがあります。
実は、小学生の勉強は学年によって目的や取り組み方を変えることが大切です。
低学年では「勉強する習慣をつくること」。
中学年では「自分で考えて学ぶ力を育てること」。
高学年では「中学校以降につながる学習習慣と基礎学力を身につけること」。
このように、学年が上がるにつれて、少しずつ「親に言われて勉強する」状態から「自分で学習する」状態へ移行していくことが理想です。
この記事では、小学生を
- 低学年:小学1・2年生
- 中学年:小学3・4年生
- 高学年:小学5・6年生
の3段階に分けて、それぞれの目標・勉強時間・おすすめの勉強法・保護者のサポートについて解説します。
まず知っておきたい「小学生の家庭学習時間」
家庭学習の時間に「全員に当てはまる正解」はありません。
学校の宿題の量、習い事、子どもの集中力、学習内容などによって必要な時間は変わります。
一つの参考として、東京大学社会科学研究所とベネッセ教育研究所の調査では、勉強時間の平均は小1~3で48分、小4~6で78分となっています。
また、教育委員会などが示す家庭学習の目安では、低学年15~20分、中学年30~40分、高学年50~60分以上としている例もあります。
そのため、Compass学習塾では次のように「目安」として考えるています。
| 学年 | 家庭学習時間の目安 | 最も大切なこと |
|---|---|---|
| 小1・2 | 15~30分程度 | 勉強する習慣 |
| 小3・4 | 30~45分程度 | 自分で考える習慣 |
| 小5・6 | 45~60分程度 | 自分で学習する力 |
大切なのは、長時間勉強することではありません。
「短い時間でも毎日続ける」
「分からないところをそのままにしない」
「自分で考えて答えを出す」
こうした学習習慣を少しずつ身につけることが重要です。
【低学年】小学1・2年生の勉強法
目標は「勉強を習慣にすること」
小学1・2年生で最も大切なのは、勉強を嫌いにさせないことです。
この時期から、
「学校から帰ったら宿題をする」
「宿題が終わったら家庭学習をする」
という生活リズムを作っていきましょう。
まだ長時間集中することは難しいため、最初から30分、1時間と勉強させる必要はありません。
まずは10~15分程度から始め、少しずつ時間を伸ばしていく方法がおすすめです。
低学年で身につけたい力
特に大切なのは、
- ひらがな・カタカナ・漢字
- 読む力
- 書く力
- 数の感覚
- 計算の基礎
- 本を読む習慣
- 机に向かう習慣
です。
小学校低学年では、国語と算数の基礎をしっかり身につけることが、その後の学習につながります。
おすすめの勉強法
① 学校の宿題を最優先
まずは学校の宿題をきちんと終わらせます。
「宿題+α」を無理に増やすより、宿題を丁寧に取り組むことを優先しましょう。
② 音読を習慣にする
低学年では音読がおすすめです。
声に出して読むことで、
- 文章を読む
- 内容を理解する
- 言葉を覚える
という経験を積むことができます。
③ 計算は短時間で繰り返す
計算問題は、毎日少しずつ。
一度に大量の問題を解くより、
「毎日5~10分」
のように短時間で継続するほうが習慣にしやすいでしょう。
④ 読書を取り入れる
家庭学習=問題集だけではありません。
読書も大切な学習の一つです。
「毎日10分読書」など、無理なく続けられるルールを作るのもおすすめです。
【中学年】小学3・4年生の勉強法
目標は「自分で考えて勉強すること」
小学3・4年生になると、学習内容が一段階難しくなります。
小学3年生からは理科・社会が始まり、算数では文章題や図形なども難しくなっていきます。学習指導要領でも、3年生以降は社会・理科が教科として設定されています。
この時期から大切にしたいのが、
「なぜ?」と考える習慣
です。
中学年で身につけたい力
- 文章を正確に読む力
- 説明する力
- 計算力
- 文章題を解く力
- 理科・社会の基礎知識
- 分からないことを調べる力
- 自分で学習する習慣
特に注意したいのが、「なんとなく答えを出す」勉強から卒業することです。
おすすめの勉強法
① 間違えた問題をもう一度解く
中学年からは、
「○だった」
「×だった」
だけで終わらせないことが大切です。
なぜ間違えたのか?
を考える習慣をつけましょう。
② 「どうして?」を聞く
例えば算数なら、
「どうしてこの式になるの?」
「どう考えたの?」
と聞いてみます。
答えを教えるのではなく、子ども自身に説明させることがポイントです。
③ 漢字・計算は反復
中学年では学習内容が増えるため、基礎の反復も重要です。
- 漢字
- 計算
- ローマ字
- 基本的な語句
などは、短時間でも繰り返しましょう。
④ 理科・社会は「体験」と結びつける
理科や社会は、教科書だけで覚えるよりも、
「実際に見てみる」
「調べてみる」
「家族で話してみる」
ことが効果的です。
例えば社会なら、ニュースや地図、地域の施設などを学習につなげることもできます。
【高学年】小学5・6年生の勉強法
目標は「自分で学習できるようになること」
小学5・6年生になると、学習内容がさらに難しくなります。
算数では割合・速さ・図形など、国語では文章の読解や記述など、単純な暗記だけでは対応しにくい学習が増えていきます。
さらに、中学校進学を見据えた学習習慣を作ることも重要です。
高学年では、
「勉強しなさい」と言われてから勉強する
状態から、
「今日はこれを勉強しよう」と自分で決める
状態へ少しずつ移行していきたいところです。
高学年で身につけたい力
- 基礎学力
- 読解力
- 思考力
- 計算力
- 自分で調べる力
- 計画を立てる力
- 学習内容を振り返る力
- 中学校につながる学習習慣
文部科学省も、主体的に学習に取り組む態度や、自分の学びを振り返ることを重視しています。
高学年におすすめの勉強法
① 「今日やること」を自分で決める
例えば、
- 算数ドリル10問
- 漢字10個
- 英単語10個
- 国語の文章問題1題
など、具体的な学習内容を自分で決めます。
② 間違い直しを重視する
高学年では、新しい問題をたくさん解くことより、間違えた問題を理解することが重要です。
「なぜ間違えたのか」
「次はどうすれば間違えないか」
まで考えましょう。
③ 「説明する勉強」を取り入れる
例えば算数なら、
「この問題はどうやって解いた?」
「なぜこの式になる?」
と、自分の考えを説明してもらいます。
説明できるということは、内容を理解できているかを確認する一つの方法になります。
④ テスト前だけの勉強しない
高学年では、
「テスト前にまとめて勉強する」より「普段から少しずつ復習する」
習慣を作ることが大切です。
学年別に見る「小学生の勉強法」
ここまでをまとめると、次のようになります。
| 低学年 | 中学年 | 高学年 | |
|---|---|---|---|
| 学年 | 小1・2 | 小3・4 | 小5・6 |
| 勉強時間の目安 | 15~30分 | 30~45分 | 45~60分 |
| 最大の目標 | 習慣づくり | 考える習慣 | 自立した学習 |
| 国語 | 音読・漢字・読書 | 読解・漢字・語彙 | 読解・記述・語彙 |
| 算数 | 計算の基礎 | 文章題・計算 | 割合・速さ・図形など |
| その他 | 体験・読書 | 理科・社会 | 理科・社会・英語 |
| 保護者 | 一緒に取り組む | 声かけ・確認 | 見守る・相談に乗る |
「勉強しなさい」だけでは、勉強習慣は身につきません
小学生の家庭学習で大切なのは、勉強時間を増やすことだけではありません。
特に低学年では、保護者が一緒に取り組むことも必要です。
そして学年が上がるにつれて、
一緒にやる
↓
声をかける
↓
見守る
↓
自分で計画する
というように、少しずつ子どもに任せる範囲を増やしていきましょう。
最終的な目標は、
「勉強させること」ではなく「自分から学べる子にすること」
です。
小学生のうちに身につけたい「学習習慣」5つ
最後に、学年を問わず大切にしたい習慣を5つ紹介します。
① 毎日決まった時間に勉強する
「気が向いたら勉強する」ではなく、生活の中に学習時間を組み込みます。
② 机の上を整理してから始める
勉強以外のものが目に入らない環境を作ります。
③ 分からない問題をそのままにしない
「分からない」を発見することも学習です。
④ 間違いを直す
間違えた問題は、成績を伸ばすための大切な材料です。
⑤ 勉強したことを振り返る
「今日は何ができるようになった?」
と振り返る習慣を作りましょう。
まとめ|小学生の勉強は「時間」より「習慣」が大切
小学生の勉強では、単純に「何分勉強するか」だけを見るのではなく、学年に応じて目標を変えていくことが大切です。
小1・2
勉強を好きになり、毎日取り組む習慣を作る
小3・4
自分で考え、分からないことを調べる習慣を作る
小5・6
自分で計画し、振り返りながら学習する力を育てる
小学生のうちにこうした習慣を身につけておくと、中学校以降の学習にもつながっていきます。
「うちの子は、今の学年ならどんな勉強をすればいい?」
「家庭学習をしているけれど、なかなか成績につながらない」
そんな場合は、まず現在の学習習慣とつまずいているポイントを確認することから始めてみましょう。
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